中期経営計画

新型コロナウィルス感染拡大により市場環境が大きく変化する中、当社では2020年5月に発表した中期経営計画を抜本的に見直しました。

中期経営計画 2021年3月期~2023年3月期

新しい中期経営計画の基本方針は「危機に打ち勝ち、稼ぐ力を取り戻す」です。2021年3月期から2023年3月期にかけて、コロナ禍で起きた不可逆的な変化に対応します。収益性の高い企業体に生まれ変わり、今後の成長に向けた土台を作ります。

 取り組み項目としては「収益構造を抜本的に見直す」、「稼ぐ力を取り戻す」の二つを掲げ、様々な施策を進めます。

収益構造を抜本的に見直す

不採算な子会社、事業、店舗を見極め、退店や統廃合などを行います。2020年11月現在で連結店舗数の10%程度の退店を見込んでおり、引き続き検討を続けています。

 本部組織については機能や業務を洗い出し、重複する業務、付加価値の低い業務を精査します。業務の削減、組織の括り直しなどにより、生産性を高めます。在宅と出勤のバランスをとった勤務体制を取りながらフリーアドレス制の導入範囲を拡大し、現在数か所に分散している本部オフィスを主要2拠点に集約し、固定費の抑制につなげます。

 人事施策については、採用抑制と退職者による自然減などで中期最終年度までに10%程度の人員数の減少を見込んでいます。業務を効率化した上で、人材をネット通販やカスタマーサポートなどの今後の重要分野に戦略的に配置します。併せて人件費の下方硬直性を是正し、業績との連動性の高い報酬制度へ変更します。

 在庫効率の向上による売上総利益率の改善については、在庫改善プロジェクトを立ち上げ、あるべき在庫の持ち方に向けた討議を行っています。在庫の増加要因の分析、在庫量を最適化する仕組み作り、在庫状況を管理するKPIの設定と評価制度との連動を図り、効率的な在庫運営を目指します。この取り組みでセール販売や在庫評価損の抑制を図り、売上総利益率を改善させます。

稼ぐ力を取り戻す

「稼ぐ力を取り戻す」については、主力事業の収益改善、新しい時代に即した事業開発、OMOの推進を進めます。

主力事業の収益改善
主力事業の収益改善については、商品面と販売・宣伝面の改善を進めます。商品面の改善については、2020年秋冬から進めているシーズンMDの変更とシーズンレス商品投入により、気候変動への対応力を高めます。あわせてニューノーマルを見据えた商品開発を行い、お客様ニーズの変化に対応します。具体的にはカジュアルを強化してビジネス需要の変化を捉え、ワンマイルウェアの開発、アウトドア、ヨガなどのウェルネス商品を拡充し、新たな需要に対応します。価格帯についてはトレンドマーケットおよびミッドトレンドマーケットにおいて、カジュアル商品の価格帯を下に広げ、新たな需要を獲得します。当社の強みであるお客様の変化への対応力を活かし、これらの取り組みを成功させます。
 販売・宣伝面での改善については、実店舗で培ったお客様との信頼関係をベースとした取り組みを進めます。販売スタッフを活用し、ネットを通じた商品説明動画の配信、オンライン接客など、非接触型の接客手法を確立します。ネット通販サイトでは商品コメントにおいて、生地の手触り、サイズ感や洗濯方法の説明など、実際に店頭で接客する際にお伝えしているような情報まで網羅し、オンラインでの商品訴求力を高めます。オンラインでの訴求力向上により、セール構成比が高くなる傾向のあるネット通販においても定価販売を強化します。今後、実店舗での買い物においても、来店前にネットで商品を吟味し、購入したい商品を絞り込んだうえで、短時間で買い物をされる方が増えると予想しています。実店舗とネット通販の双方で遜色のない接客力をつけていくことで、お客様の買い方の変化に対応します。これに加えて、各マーケットに応じた取り組みを並行して進め、既存事業の収益改善につなげます。
新しい時代に即した事業開発
新しい時代に即した事業開発については、ニューノーマルを見据えたコンセプトの新規事業を開発します。自社ネット通販サイトを軸にして、従来のような多店舗出店を前提としない業態を考えており、中期期間の後半からスタートする予定です。GLRとコーエンの中間の価格帯において、新しいお客様層を取り込んでいく考えです。
OMOの推進
OMOの推進については、ソフト面の充実とハードの刷新の二軸で進めます。ソフト面の充実については、商品説明動画の配信などのSNS活用、オンライン接客や掲載情報のブラッシュアップにおける販売員の関与拡大など、今から着手できる取り組みを進めています。ハードの刷新については2022年3月期中を目指し、自社ネット通販サイトのリニューアルを進めます。物流やシステムなどを融合させた仕組みに切り替えることで、実店舗同様のサービスをオンラインでも実現させるインフラを構築します。新しい仕組みに充実させたソフト面の取り組みと組み合わせることで、OMOの推進を図ります。

財務目標

これらの取り組みを進めた上で、財務目標については中期最終年度の連結営業利益を70~80億円、ROEについては12~14%とします。配当性向については、今後の投資計画を含む財務状況や金融市場の動向等を見極めたのちに開示予定です。当社では、株主様価値の向上を引き続き重要な経営課題として認識しており、まずは業績を早期に回復させることで、応援いただいている株主・投資家の皆様に報いていきたいと考えています。

財務目標
中計最終年度の連結営業利益 70億~80億円
(2021年3月期見込みの△65億円から2年累計で135億~145億円改善させる)
中計最終年度のROE 12~14%(据え置き)
中計期間中の配当性向 今後の投資計画を含む財務状況や金融市場の動向等を見極めたのちに開示予定
サステナビリティ推進課題

当社では従来、理念体系の一つに「社会との約束 5つの価値創造」を掲げており、当社に関わるすべてのステークホルダー(お客様、従業員、取引先様、社会、株主様)の価値が向上することを使命としています。この考え方に基づき、サステナビリティの取り組みを経営理念に次ぐものとして位置づけ、サステナビリティステートメントと、「サプライチェーン」、「資源」、「コミュニティ」、「人材」、「ガバナンス」の5つのテーマを定めました。それぞれ短期、中期、長期の目標を定め、関連部門の行動計画に落とし込み、全社で推進します。