スタッフインタビュー

社会価値の創造

社会にとっての価値とは、まず第一に生活文化のスタンダードを創造し続けることです。私たちの生業を通じて、法令の遵守や環境保全など、社会との信頼関係を築き、社会の発展に貢献していきます。

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店舗で使っていた思い入れのある家具や什器の再販や、リノベーション事業で循環型社会の実現に貢献します。

店舗開発部
大島 一吉

最近はモノを大切にすることや地球環境保全につながるサステナビリティの意識が高まっています。古着がブームになったり、個人間売買アプリが人気になったりしているのも、単に価格の安さだけが要因ではありません。そこには、古き良きものを大切にしたいという思いが込められています。私たちも、店舗で使用してきた、こだわってオリジナルで作った備品や、世界中から選び抜いたテーブルやソファー、什器などを必要に応じてリペアして新たな価値を吹き込んで次の使い手の方々につないでいくプロジェクトをスタートしました。また、ヴィンテージマンションを建物やデザインの価値をリスペクトしつつ、お客様の好みに応じてカスタマイズするリノベーション事業も始めています。持続可能な循環型社会の実現に向けて、多面的に貢献していきたいと思っています。

取引先として付き合いがあったユナイテッドアローズに入社したと聞きました。当時はどのような店舗開発状況だったのでしょうか?

もともと内装関係の企業で社員として働いていた時代に、取引先の一つとして「ユナイテッドアローズ」の店舗の内装やディスプレーの施工などを手がけていました。それが縁で店舗開発のチームに参画してほしいとお声がけをいただき、2004年に入社しました。それまで路面店を中心に出店していた「ユナイテッドアローズ」が90年代後半から駅ビルやファッションビルなど集客力のある都心の商業施設へと積極的に出店を進めていた時期です。入社直後には業態を分割して「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」の出店を開始したり、99年にデビューした「グリーンレーベルリラクシング」が多店舗化を始めるなど、店数が急激に増えていく段階にありましたので、かなり多くの案件を抱えることになりました。

店舗開発部ではどのような仕事をされているのですか?

主に、実店舗の出店・開発などにおいて、ブランドのディレクターと内装デザインを打ち合わせして細部まで調整したり、お客様やスタッフにとって使い勝手の良い機能を検討するなど、店舗作りにまつわるすべてを担っています。工事業者様の選定や工事のクオリティ管理も手掛けています。また、新しい店舗を作る一方で、常に美しく快適でそのストアブランドらしい世界観をキープし続けるために、メンテナンスをするのも重要な仕事です。今回、経営理念が刷新され、「美意識」というキーワードが新たに登場しました。もともと美意識については意識してきましたが、改めてそれが明文化されたことはとても良かったのではないでしょうか。どこの企業・ブランドでも、「いい商品」を作ったり仕入れたりすることには力を入れていますが、当社のセールスポイントにもなっている「いい接客」に加えて、上質な空間でありつつ心地よさを味わってもらえるような「いい店舗」を目指すことが、当社の独自性にも競争優位性にもつながっていると思います。今後もレベルを上げていきたいと思っています。

サステナビリティの意識が高まる中で、「RE:Store Fixture UNITED ARROWS LTD.」をスタートしました。どのようなプロジェクトなのですか?

「ストアフィクスチャー」とは、店舗の備品や什器のことを指す英語です。私たちはより魅力的な空間や、商品陳列の提案において、テーブルやソファーなどの家具や備品を、こだわり抜いてオリジナルで製作したり、海外から買い付けたりしています。創業以来店舗で使用してきた家具や什器は、歴史を感じさせる味わい深いものばかりなのですが、店舗の移転や改装などによる空間デザインの更新により、使わなくなってしまうものも発生します。それらは倉庫に戻して管理をするのですが、大物も多くて、かなりスペースを必要とします。「高価なものだから」「いいものだから」手放したくないという思いから、長く保存することが多くなってしまうのですが、時間の経過とともに埃をかぶってしまったり傷んでしまったりして、残念ながらお金を払って廃棄せざるをえないものもあり、倉庫代も増える一方でした。これではもったいないし、思い入れのあるものばかりなので、とても残念に感じていました。そこで、劣化している部分にリペアを施したりしながら再販(リセール)することで再び命を吹き込み、欲しいという方々に新たに長く使っていただけるようにと考えたのが、今回のプロジェクトです。

どういった方法で販売しているのですか?また、お客様からはどのような反応をいただいているのでしょうか?

「RE:Store Fixture UNITED ARROWS LTD.」は、この活動に賛同いただいた、日本最大級の家具・インテリア通販サイト「FLYMEe(フライミー)」を通じて、2018年5月中旬からウェブでの販売を開始しました。思った以上に反響があり、さらに販売スキームを検討するなかで、今年の3月と4月に、千葉県野田市にある倉庫で、現地販売会を行いました。お客様にデザインだけでなく、そのコンディションや質感を確かめ、実際に家に置いたときにイメージできるような機会を提供したいと思ってのことです。計4日間で43組の方々にいらしていただき、かなり好評をいただきました。もとは本当に良いものばかりなので、それをリーズナブルに手に入れられる点がお客様に喜んでいただけるポイントの一つですが、サステナビリティの意識の高まりの中で、まだ使える良いものに新たな価値を蘇らせて次の方に使っていただけるようにしているという取り組みも評価していただけているポイントだと思っています。

同じ「RE:シリーズ」の中には、「RE:Apartment UNITED ARROWS LTD.」もありますね。

日本の住環境を考えると、70年代~80年代などに建てられた素敵なヴィンテージマンションはたくさんあります。最近はファッションに加えインテリアが好きな人も増えています。昔は「家を買うなら新築」という方も多くいらっしゃいましたが、今は「中古物件を自分の好みでリノベーションする」というニーズが主流です。そんな中、当社でも多くの店舗を作ってきたノウハウやセンスを生かせる事業に参入しようと考えました。建物やデザインに敬意を払い、古き良き様式や大事なものは残しながら、古くなったり設備や間取りが時代に合わなかったりする部分に革新性や新しいテイストを入れ、お客様が求めるライフスタイルや好みに合った住み心地がいいインテリアデザインを投入することで、新しい価値を創出できるのではないかと。そこで物件探しから契約、設計、施工までをワンストップで行うグローバルベイス社の「MyRENO マイリノ」と協業し、アパレル業界初の中古マンションのフルオーダー・リノベーションサービス「RE : Apartment UNITED ARROWS LTD.」をスタートしました。オーダーメイドのスーツやシューズのように、お客様に本当に似合うスタイルを提案し、自分らしく住まう空間を誂えるお手伝いをする。そういった意味で、「『家』を仕立てる」感覚に近いかもしれませんね。

例えば、寝室にウォークインクローゼットを設え、バス・洗面スペースとも一体化させて、装いの導線を快適にしたり、洋服屋のように整った「見える収納」を提案したり、シューズクローゼットには開けると照明がついて靴が美しく見えたり、壁を炭練り込み型のパネルにして湿気を溜まりにくくして大切な靴を長く保ちやすくするなど、いろいろ工夫をしています。ベースとなるデザインは2つあり、ファミリータイプや単身者向けタイプなど、すでに5件販売しています。今は都内だけですが、今後は全国に広げたいと思っています。

今後、社会価値の創造に向けて、仕事や活動の領域をどう深化したり拡大したいと考えていますか?

自分自身が貢献できる場所として、既存事業の店舗空間作りを進化させながら、住空間のビジネスを大小問わず創造していきたいですね。当社は創業当時から、洋服だけ、狭義のファッションだけを販売しているのではなく、「衣食住遊知」という「生活文化全般をファッションとしてどう提案していくか」を追求してきました。今回の経営理念の刷新でも、「真心と美意識をこめてお客様の明日を創り、生活文化のスタンダードを創造し続ける」とあります。これをさらに追求していくことが、使命であり、社会価値の創造にもつながると思っています。

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