スタッフインタビュー

株主様価値の創造

株主様は当社への出資者であり会社の所有者です。実際の経営と企業活動は取締役と従業員に委ねられています。企業利益の拡大に向け、私たちは責任をもって会社の経営と企業活動に従事し、かつ会社の現状を適時・適切に株主様にお伝えしていきます。

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ESG投資に注目が集まる中で、より中長期的な取組みを強化し、正しい情報発信を行っていきます。

執行役員 IR広報部部長 兼 計画管理部担当
丹 智司

ユナイテッドアローズのIRでは、企業理念に基づき、「5つの価値創造」のうち、とくに株主様価値創造に向けた活動を行っています。最近は、ESG(環境、社会、企業統治)に対する活動や配慮に対する興味関心が高まっていることを肌で感じています。これまで以上に取り組みを強化するとともに、実はすでに実行しながらも情報を発信できていなかった部分などに光を当てて、中長期的成長に向けた施策やスタンスなどをご理解いただけるように努力してまいります。

IR室からIR広報部と計画管理部の担当となりました。どんな業務を担っているのですか?

これまで、企業理念にある「5つの価値創造」のうち、とくに株主様価値創造に向けた活動を行ってきました。アナリストや機関投資家、個人投資家や経済系メディアの方々などに向けた活動がほとんどでした。2018年4月の組織変更に伴い、企業広報や計画管理も管轄することになりました。これまでも部門間で連携を図ってきましたが、それをより強化し、ステークスホルダーの価値のさらなる向上を図っていくことをミッションとしています。

私自身、2002年から長らくIRを担当する中で、外部の方々からもいろいろなご意見をお聞きしてきました。今後の広報の活動、計画管理の活動にいかしていきたいと考えています。

今、IRでとくに意識している取り組みはなんですか?

ESGへの取り組みです。ESGとは環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)のことで、これらに配慮している企業を重視・選別して行う投資のことを指します。投資家の方々にとって、リスクを抑え、正しいことをして将来的に成長するであろう会社を評価する仕組みだと理解しています。数年前からIR系のセミナーなどで、先進的な研究者の方々などがESGの重要性を訴えておられましたが、当時のIRの現場では対話の中でESGに触れられることはほとんどありませんでした。それがこの半年ほどで討議される機会が徐々に増えてきたと感じています。現時点ではまだまだ手さぐりでニーズを把握し、有益なディスカッションにつながる準備を行っているところです。

ESG投資への興味関心の高まりに対して、具体的にどのような施策をされているのでしょうか?

IRは、株式の保有・非保有に関わらず当社に興味を持つ投資家と対話を実践する、いわゆるIR(インベスター・リレーション)活動がある一方で、当社の株式保有者に特化したSR(シェアホルダー・リレーション)活動があります。これは主に機関投資家の議決権行使担当の方々に当社のESGを含めた各種の取り組みを説明し、ご理解をいただけるように対話するもので、ESGの意識の高まりもあり今年から積極化しています。当社は2016年6月にコーポレートガバナンスの一層の強化を目的に監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行し、取締役会における中長期の企業価値向上に向けた戦略討議等もより深まっています。2018年の3月から4月にかけては、独立社外取締役 監査等委員である酒井 由香里さんに、大株主の機関投資家など全12社を一緒に回っていただきました。

中立的・客観的な立場で当社の取り組みや施策を語っていただくことで、「建設的な話ができた」、「社外取締役とぜひディスカッションしてみたかったので良い機会をいただいた」等、高い評価をいただきました。また、2018年2月に実施した、2018年3月期第3四半期決算説明会では、酒井さんに登壇いただき、当社のコーポレートガバナンスの取り組みについてお話いただきました。社外取締役が機関投資家と個別面談を行ったり、機関投資家向け説明会に登壇することは他社でもまだあまり事例がなく、これらの取り組みは極めて好評でした。

また、これらの説明会資料はすべてIRのウェブサイトにアップするとともに説明会での質疑応答集も掲載し、個人投資家の方々にも同じレベルで情報提供を行っています。

他にも投資家の方々から好評いただいている取り組みはありますか?

情報開示ツールとして、従来はアニュアルレポートを発行していましたが、前期からは非財務情報などをより積極的に盛り込んだ「統合レポート」として発行しています。2017年1月には、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の国内株式運用機関が選ぶ「優れた統合報告書」、「優れたコーポレートガバナンス報告書」の双方に選出いただきました。統合レポートでは、業績不調時の要因分析と再成長に向けたグループ中期ビジョンの戦略に加え、ECの取り組み、サプライチェーンの進化・発展に向けた取り組み等も詳細に掲載しています。業績は良い時も悪い時もありますが、真摯に情報を開示し、投資家の方々と積極的に対話をしながらご理解いただくようにしています。

失礼を承知の上で申し上げますと、常日頃IR活動を行っていて感じるのは、「捨てる神あれば、拾う神あり」という言葉です。業績が悪くなると、今後の打開策を評価して持ち続けていただける方々もいらっしゃいますが、株式を売られる方もいらっしゃいます。逆に株価が安くなったタイミングで新しい方々に株主になっていただけるという側面もあります。投資家ごとに期待やご意見は千差万別であり、個々のニーズに見合ったディスカッションを行う必要性を強く感じます。おかげさまで最近は、中期ビジョンの進捗、ロジスティクスへの投資や大きな組織変更なども含め、「長期を見据えた施策が増え、安定感がありますね」と評価いただくことが増えています。2019年3月期は、ESG投資家向けのスモールミーティング等も開催していければと構想中です。

サステイナビリティへの取り組みなどで、課題としているのは何ですか?

これまでも、倫理的に調達された素材に限定したり、社業を通じて得た利益を寄付したり、ピンクリボンキャンペーン(乳がん検診啓蒙)やリサイクル素材の活用などさまざまな取り組みをしてきました。また、縫製工場をはじめとした外国人技能実習生や就労外国人などについて業界で問題になりましたが、当社では、クローズアップされる以前から、当社の商品生産に携わる方々がフェアな労働環境になっているか調査を開始しており、統合レポートやCSRウェブサイトに取り組みを掲載しておりました。

最近はグローバルの評価機関によるESGレポートなどを通じて、当社に対する評価をこまめにチェックしています。できていない部分もありますが、逆に、取り組みをしていても外部に開示しきれていないものもあります。今後はより積極的に情報を発信していきたいと思っています。

IR広報部・計画管理部でも働き方改革に取り組まれていると聞きます。

IR、広報、計画管理部門には短時間勤務の方が多くおります。現在、これら3つの部門に属するスタッフの過半数(約55%)が子育て中の短時間勤務社員です。全社的に見てもこの比率はかなり高いと思います。私自身も子どもがまだ3歳であるため、朝は自転車で保育園に送り、夜はほぼ定時退社し、子どもをお風呂に入れ、歯磨きして寝かしつける、ということが日課になっています。妻が今年の4月からフルタイム勤務になったので、妻の負担が若干でも軽減できるよう意識しています。私自身も子どもが病気のときに休みを取ったり、妻と交代で半休をとるなど積極的に制度を活用できれば、部署の皆さんも休みを取得しやすくなると思うんですよね。

その分、通常業務では集中して質の高い仕事をしていけば、IRや広報の情報発信の質も上がり、計画管理の精度も高まり、結果、ステークホルダーの皆様の価値も高められると考えます。今まで当たり前と思ってきたことを見直し、業務の進め方や内容の精査を含めて、短時間勤務者が多い部門の見本になるつもりで取り組んでいきたいと思っています。

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