従業員価値の創造

私たちはユナイテッドアローズという社名に、ひとつの目標に向かって直進する矢(Arrow)を束ねた(United)ものという意味を込めました。それぞれ個性をもった人間である従業員が共通の経営理念(志)を目指す。そうした従業員の集合体がユナイテッドアローズである、という人材に対する考え方を表したものとして、この社名を選んだのです。ユナイテッドアローズグループの従業員は、経営理念の実現のため、高い目標に向かい、仲間を大切にし、ともに学び高め合い、厳しさを乗り越えて結果を出し、生産性を高める。そのような従業員に対して、活躍の場を与え続け、成長するチャンスを提供し、成果に応じた高い報酬で報いる会社でありたい。そして、皆がユナイテッドアローズグループで働くことによって自分らしさを見つけ、皆がハッピーになれる会社を目指します。

行動指針

従業員価値の創造に関する活動

人事評価制度の改定と正しい運用に向けて

近年、従業員の就労観の多様化に加え、全従業員を対象とした「従業員意識調査」(後述)等により企業風土の課題が見えたことから、2019年4月に人事評価制度を改定しました。創業来、根付いている成果主義の考え方や目標管理制度は踏襲しながら、評価と報酬の連動性を明確化し納得性を高める内容としました。新制度の運用を通じて、従業員が生き生きと活躍できる風土を目指します。
2019年8月には、目標管理考課者研修を開始しました。考課者が新制度を正しく理解し、正当な評価を行えるよう目線合わせを行うことが目的です。考課者が異なることで生じがちな評価のブレをなくすことで、非考課者への安心感や上司への信頼感を醸成します。
一定以上の役職者の言動に対して複数の関係者が多角的に評価する「360度評価多面観察」について、2019年度はオフィス部門の課長以上の役職者を対象に実施しました。調査結果は、本人へ研修を通じてフィードバックを行い、マネジメント力向上につなげるようにしています。また、人事異動や組織編成を検討する際の参考として判断材料などに活用されたり、何か問題があると判断した場合は、会社が当該部署の現状を調査することもあります。
これらの取り組みの結果、2019年度の離職率は前年度と比較して約2%減少しました。また「従業員意識調査」においても、制度改定を肯定的に受け止める意見が多く寄せられています。

お客様にご満足いただくためのスキルを磨く ~ 「束矢大學」による全社研修

束矢大學は、当社の全従業員を対象にした、全社教育の研修機関です。2019年度は、引き続き新人スタッフの早期成長を目的とした接客・販売業務等の基礎教育はもちろん、エデュケーターの指導力向上のための研修を拡充し、販売力向上につなげました。
近年は社員の早期成長を促すことに注力し、当社独自の現場教育制度“ES(エデュケーター・スチューデント)制度”の再構築・推進に取り組んでいます。エデュケーター・スチューデント制度とは後輩と先輩をペアにして共に学び合うもので、この教育プログラムを充実させることで若手従業員の成長につなげています。早期にステップアップできる教育体制を整えることで、従業員のモチベージョンアップに寄与しています。

優れた販売スタッフの表彰制度 ~ セールスマスター制度と束矢グランプリ

「セールスマスター制度」は、優れた販売のスペシャリストに授与する称号で、2020年で13年目を迎えます。4つの階層を設け、販売員のキャリアパスとしてステップアップできるよう設計しています。
笑顔や声、立ち居振る舞い、おしゃれを通して他のスタッフをリードしているか、人間的な魅力により複数のお客様から支持されているかなどの定性面と、売上実績といった定量面の両方をバランスよく満たす人物を認定しています。セールスマスターの質向上のため、2020年度より「一緒に働くスタッフにとって、好影響を与えられる人材であること」という項目が追加されました。あわせて、認定機会を増やす目的で任期をこれまでの2年から1年に変更し、2020年6月現在、全販売員の3~4%にあたる107名がセールスマスターとして活躍しています。
当社は、お客様満足を生み出す販売の現場を何よりも重視しており、これらの制度で、優秀な販売スタッフによる接客サービスの価値を社内で広く認知・評価する機会としています。

スタッフインタビュー

幅広いキャリアにチャレンジできる社内公募制度とキャリア自己申告制度

当社は、必要な職種を募集する社内公募を年2回、異動を希望する部署へ希望を伝えるキャリア自己申告を年1回実施しています。従業員が自らのキャリアを考え、チャレンジする機会はモチベーションアップにもつながっています。

従業員は基本的に正社員

当社の従業員は基本的に正社員として雇用しています。中長期的な視点での離職率の低下、仕事に対するモチベーションへの寄与などの効果があり、従業員満足、そしてお客様満足にもつながると考えています。
一方で、個々の価値観の多様性を尊重する雇用・就労環境の整備にも着手しています。

リファラル採用

「リファラル採用」とは、従業員がリクルーターとなり、自身の友人や知人を紹介する制度です。従業員による推薦ということから応募者の人柄に対する信用度が高い上、当社に対する基礎知識もあるといった理由から採用に至るケースが多く、入社後も当社、本人の双方にイメージのギャップが少ないというメリットがあります。 リファラル採用の強化に向けて、2019年7月にアプリツールを導入し、応募者紹介の工程の効率化を図り、リファラル採用に対する社内認知度も高めました。これまでにアプリツールを経由して34名がエントリーし、うち21名が入社に至っています。

従業員意識調査 ~ 従業員満足度向上への取り組み

当社はすべての従業員を対象とした「従業員意識調査」を年に1回実施しており、業務のやりがいや達成感、職場環境、教育制度、福利厚生等、従業員が働く上での環境や制度に関する声を収集・分析し、各種取り組みの改善につなげています。
また、この調査に加えて「ENPS(Employee Net Promoter Score)」も実施しました。当社の商品・サービスと、企業風土をテーマにロイヤルティを測るものです。
2019年度に実施した「従業員意識調査」では、2019年4月の人事評価報酬制度の改定を受けて、報酬に対する肯定的な意見が増加しており、一定の納得感や満足感を確認しました。

従業員のワークライフバランスを推進

当社は年齢・性別・国籍・宗教に関係なく公正・公平な職場環境の構築に努めています。従業員の約6割を占める女性を中心に、産前産後休暇、育児休業、子の看護休暇や短時間勤務制度など、子どもを持つ従業員の仕事と家庭の両立を推進しています。2018年度には、育児支援を積極的に推進している企業として、厚生労働省から3回目の認定を受けました。
あわせて、休暇、休業、短時間勤務制度を整備し、結婚や出産、家族の介護等さまざまなライフイベントを経ても働きやすい職場環境づくりに注力しています。2019年4月に施行された年次有給休暇の最低5日の取得義務について、2019年度は99%の社員が取得しました。ほか、2016年に施行された女性活躍推進法を受け、2021年3月末時点で課長以上の女性管理職比率20%以上を目標とした行動計画を策定しています。

スタッフインタビュー

新型コロナウイルスへの対応と今後の働き方

新型コロナウイルスの感染拡大は、当社の企業活動にも大きな影響を及ぼしています。政府による緊急事態宣言発令後の4、5月はほぼ全店舗で休業となり、その間、店舗勤務者は自宅待機、オフィス勤務者は原則自宅でのリモートワークとなりました。
急遽、オフィス勤務者の全員(一部の例外を除く)がリモートワーク体制に入ることになりましたが、元々リモートワークのテスト運用を行っておりルールやシステムのベースがあったことから、比較的混乱も少なくスムーズに導入できました。
店舗の休業が長期化する中、特に自宅待機者は会社の情報が入ってきにくい状況にありましたが、自分のスマートフォンやパソコンからもアクセスできる社内掲示板を活用して、会社から定期的な情報伝達や経営者メッセージの発信などを行い、従業員間の意思統一に努めました。また、入社後すぐに自宅待機となった2020年度新卒入社者を対象に、動画ツールやwebを活用した研修を行いました。
今後は、ウィズ・アフターコロナを見据えた店舗とオフィスにおける新しい働き方や評価の方法についても検討してまいります。

チャレンジド(障がい者)採用

当社は戦力としてのチャレンジド(障がい者)採用を行っています。障がいにかかわらず、その人に何ができるのかが重要だと考えているからです。近年では環境や業務の整備によって、今まで雇用が難しいと考えていた障がいの方々の雇用も実現できるようになりました。
2020年6月現在、販売職を含む事業部門で13人、間接部門で52人のチャレンジドスタッフが活躍しています。

スタッフインタビュー

法令・社内不正行為の抑止 ~ 内部通報制度

当社は、従業員による法令違反、不正、反倫理的行為の防止、ならびにこれらの早期発見、早期解決を図ることを目的に、「内部通報制度」を設けています。本制度は、規程に基づき運用されており、通報内容によって、人事部門、社外役員、外部弁護士と分け、秘匿性を担保しています。
どんな小さな不祥事や不正も見逃さないような従業員の高いモラルを醸成するとともに、法令違反、社内不正行為、企業秘密・個人情報の漏えい、インサイダー取引、会計不正、セクシャルハラスメント、パワーハラスメントなどを未然に防ぐ体制を整備することで、透明性の高い職場環境を目指しています。
2019年度は11月を「コンプライアンス月間」と銘打ち、全従業員に対して「意識調査&eラーニング」を実施、加えてオフィス勤務者には一般社員と幹部社員に分けて「コンプライアンス全般研修」を必須受講とするなど、全社的な取り組みとして周知・啓蒙活動を行いました。また、当社の研修プログラムである「束矢大學」における各階層向けの研修にコンプライアンスの講座を組み込むことで浸透を図り、継続して法令やハラスメントを含む社内不正行為を起こさせない環境づくりに努めています。

従業員の健康と安全をサポート ~ 安全衛生委員会

当社では労働安全衛生法に基づき、毎月1回、各部門の代表ならびに、各事業部門の代表者、人事部、産業医、保健師からなる「安全衛生委員会」を開催し、従業員が安全・健康に働ける環境の確保や労働災害防止のための活動を実施しています。
2019年度も引き続き、長時間労働の抑制を目的に、部門別平均残業時間や長時間残業の実績を毎月確認し、労働時間の管理を強化しました。

従業員一人一人の成長をサポート

当社は行動指針の中で、従業員に学ぶ環境を提供することを掲げています。ファッション分野はもとより、語学やビジネス能力の検定受験支援や語学スクールの入学支援など、従業員が自発的に学ぼうとする環境整備もその一つです。対象資格・検定について「認定」「合格」した場合に検定料を全額補助するほか、対象スクールの入学金や授業料の一部を補助しています。
また、さらなる市場価値の高い人材の輩出を目指し、2019年度よりマーケティングや人材マネジメントを学べるビジネススクールの受講料を一部支援する「学びなおし支援」制度を導入しています。
2019年度の資格取得者は16名、ビジネススクール受講者は7名。それぞれが新しい知識やスキルのもと、さらなるお客様満足に励んでいます。

スタッフインタビュー

2017年度 2018年度 2019年度
従業員の状況 ※対象:社員・契約社員
従業員数 3,970人 3,924人 4,182人
 うち女性人数 2,306人 2,278人 2,449人
 構成比 58.1% 58.05% 58.56%
店長以上管理職数 350人 303人 359人
 うち女性人数 125人 100人 128人
 構成比 35.7% 33.0% 35.65%
従業員の平均年齢 31.8歳 32.2歳 32.3歳
 うち男性平均年齢 33.3歳 33.6歳 33.7歳
 うち女性平均年齢 30.8歳 31.1歳 31.4歳
従業員の平均勤続年数 6年10ヶ月 7年2ヶ月 7年3ヶ月
 うち男性平均勤続年数 7年8ヶ月 8年0ヶ月 8年2ヶ月
 うち女性平均勤続年数 6年2ヶ月 6年6ヶ月 6年7ヶ月
従業員の平均年間給与 4,639千円 4,644千円 4,882千円
従業員の月平均残業時間 11.50時間 10.3時間 8.4時間
従業員の有休取得率 58.9% 60.6% 65.0%
出産・育児制度の利用状況 ※対象:社員・契約社員・アルバイト
産前産後休暇取得者 130人 121人 127人
育児休業取得者 176人 179人 126人
短時間勤務利用者 261人 317人 386人
育児休業復職率 96.0% 93.04% 99.0%

※数値は各年度3月末時点(産前産後休暇取得者は年度内実績)

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