スタッフインタビュー

お客様価値の創造

お客様とは、私たちのお店を心にかけてくださるすべての方です。私たちは、ヒト・モノ・ウツワの3要素において気づきと美意識を追求し、私たちの提供するあらゆるサービスにご満足・感動していただくことで、お客様と信頼関係を築いていきます。

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「また接客させていただきたい」「もう一度お会いしたい」 という思いで、真心と情熱を込めて 日常に寄り添う提案力の高い接客をさせていただきます。

ユナイテッドアローズ丸の内店 セールスマスター シルバー
明石 達司
2017年度束矢グランプリ優勝

販売員歴が30年を超えましたが、同じ接客は2度とありません。ご購入いただくまでの一連の接客に対する評価はもちろんのこと、お客様の日々の生活に寄り添い、オススメした洋服を周囲からステキだね、とお褒めいただいたりすることで、「この店で買ってよかった」と心から思っていただけるお客様と、そういった接客サービスが提供できるスタッフを増やしていきたいと思っています。

社内のロールプレイング大会「束矢グランプリ」でグランプリを獲得し、販売員3600人の頂点に立ちました。

「ユナイテッドアローズ」の本部長からの推薦で、「皆の見本になるように、素の状態で接客をしていただけませんか?」とお声掛けをいただきました。これまで、スタッフに向けてロールプレイングのトレーニングを何百回も行ってきましたが、自分が大会に出るのは初めてのことでした。ロープレ向けの特別な練習はせず、普段通りの接客ができて、見ていただいている方々や審査員、お客様役の演者の方にも、楽しんだり、新しい発見があることで、店頭の接客レベルの向上や、お客様感動につなげられたらと思って出場しました。グランプリをいただき、もちろんうれしいのですが、それ以上に、面目が保てて良かったなという気持ちが大きいですね。

販売員歴30年超ということですが、これまでのキャリアの中で象徴的だったことを教えてください。

22歳でトラッド系のメンズショップでアルバイトを始めたのが出発点であり、運命の場所でした。服が好きになり取引先のメーカーに就職することになりましたし、当時社員だった妻とも出会ったからです。妻に洋服の仕事の経験があったおかげで、服にお金がかかることや、飲み会なども多くて時間が読めないところなどを理解してもらえました。この仕事に打ち込んでこられたことを感謝しています。その後、営業先だったとあるショップから新しい店を出したいという相談を受け、一念発起をして雇われ店長になりました。紀伊国屋で設計デザインの本を買い込み、サラ地から店を作り、内装や家具のデザインなども自ら手がけました。結婚もしていたのに、26歳で借金を背負い、7年間、休みなく1人で店を回していました。仕事も遊びも一緒で、忙しかったのですが充実した日々を過ごしていました。子どもができたのを機に店を社長の息子さんに引継ぎ、あるセレクトショップに入社しました。販売をしながら在店バイヤーやSV(スーパーバイザー)、店長などを兼務していたので、とにかく目まぐるしい日々でしたが、一番脂が乗っていて楽しい時期でもありました。それまでセレクトショップ各社は路面店志向が強かったのですが、新宿フラッグス店がオープンしたころからこぞってターミナル型ファッションビルへの出店を強化しました。とてもたくさんのお客様に来店いただき、商品を出せば買っていただけるような状態でした。ただ、モノに寄りかかり、接客サービスの質が低下し、あるべき姿から離れてしまった側面もありました。そこで、同じフラッグスの「ユナイテッドアローズ」の店長とも「接客レベルをもう一度上げましょう」「セール時にもお直しを受けましょう。これだけ忙しいフラッグス店でできれば、全国どこの店でもできますよね」と共闘したこともありました。

長く外部から当社を見てこられ、実際に働いてみて、当社の良さや今後の課題をどうとらえられたのですか?

店が近かったり、休みの日にいろいろな店舗をリサーチで訪れていた際に、「いつも笑顔で楽しそうに仕事をしていて、すばらしいな」と感じていました。原宿本店のようなひっそりとしたところにある店でも、外から見ても何だか楽しそうで。実際に入社してから、本当に「店はお客様のためにある」の社是が新人やアルバイトスタッフにまで浸透していることと、理念や社是を浸透させるための仕組みや教育システムが根付いていることを知りました。ほめながら育てるというのも良い風土だと思いました。その反面、マニュアル的ではなく、もっと本質的な部分を強化しなければと感じました。というのも、初めて配属された有楽町店では高価格帯のものが驚くほどよく売れていて、よほど接客が良いのだと思っていたのですが、実はそれほどではなくて(苦笑)。一定のレベルには達していましたが、商品の取り扱い説明についてもコーディネートについてもこの程度かというくらいで、逆にブランド力や看板力の強さを感じました。ECが台頭する時代だからこそ、もっとパーソナルな接客をしなければ、そのための販売員の技術や意識の向上をしなければと危機感を感じました。いわゆる学者が唱えるお客様の購買心理論やマーケティング理論は一切役立たない、というのが私の持論です。お客様が100人いらっしゃれば100通りの接客がありますし、1人のお客様もその時々でニーズも変わります。30年かけて学んできたこと、分かったことを、20代で知ることができれば、若くして高い水準で仕事をすることができます。若い販売員の育成が、今の私のエネルギーになっています。

明石さんは日々、どのような心持ちでお客様をお迎えし、接客しているのですか?

いつも心に抱いているのは、「もう一度接客させていただきたい」「もう一度お会いしたい」という気持ちです。おのずとそのお客様に対して、親身になり、よりパーソナルなサービスや接客ができると思っています。また、もう一度お会いしたいという強いエネルギーが出ていれば、必ずまたお会いできるものです。ちなみに、私はサザンオールスターズが大好きなのですが、チケットの抽選に外れたとしても、強く行きたいと思っていれば、周りから声を掛けていただくなどチャンスを与えていただけています。また、お客様を忖度(そんたく)することはとても大事なことです。心を推し測るという意味ですが、ちょっとした気付きが重要なんです。おもてなしとは、気付きのことなんです。お客様をお迎えする際は、自分の家にお招きする友人だと思って応対するように、スタッフにも呼び掛けています。お友達が来る前には、家の掃除や片付けもするでしょうし、お花やテーブルを飾ったり、食べ物や飲み物を準備したり、好きそうなBGMをかけるなど準備をしますよね。お店でも、きちんと準備をしてお客様をお迎えしたいと思っています。なので、丸の内店では、スタッフにお客様の視線を意識しながら、お店の周りを一周するようにしています。どんな景色を見ながらお店に来られるのか、どこからお店や看板が見えてくるのか、お店の中はどういう風に見えるのか。そういうことにまで心を配りたいのです。

販売職のプロとして評価されていることの証である、「セールスマスター」に認定されています。

プロの販売員として目指すべきところを体現し、背中を見せるのも、私の目標です。当社ではES制度(エデュケーター・ステューデント制度)といって、担当制で若いスタッフを育成しています。彼ら全員に言っているのは、「販売員を仕事とするのならば、セールスマスターになりなさい」ということです。現在、販売員約3600人中、55人がセールスマスターに就任しています。目標として定量的にわかりやすいということと、売上げとお客様の数などの指標があります。ちなみに私の顧客の数は100人を超えています。この売上げというのはお客様満足のバロメーターであるというのが私たちの考え方です。販売員として会社からきちんと評価していただいているというモチベーションにもなります。今後は少なくとも1店舗に1人はセールスマスターが在籍しているような環境にしていきたいですね。若手を育成するためには、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)で、その場面場面で覚えていくしかありません。できれば早くできるようになってもらいたいですが、時間もかかるものです。マニュアルや、やらされている感満載の接客ではなく、本質を見つめてお客様をお迎えできるスタッフの数をどんどん増やしていきたいと思っています。たとえば、フィッティングルームから出てこられるお客様の靴をそろえるときには、まっすぐきちっとそろえてしまうよりも、少し離してハの字にしたほうが履きやすいのです。拭き掃除や掃き掃除を徹底することも、すべてが接客サービスにつながります。レジでカード払いをしていただいた際、サインを書くためのペンをきちんと方向や角度までそろえて手渡しできているかなども含めて、それくらい繊細なところにまで気が利かせられるようなスタッフが必要です。社内に対する行動でも同じです。売りきれなかった商品はアウトレット店へ移動させるのですが、私たちが売れなかった商品を販売してもらうのですから、新品で入荷してきたときよりもキレイな状態で出荷しましょうと話しています。すでに何人かは私が理想とする販売員のレベルにまで育ってきており、将来が楽しみな状況です。プロの販売員としてプライドを持っている人を、1人でも2人でも育てていくことが、私のミッションなのです。資格を持っているわけでもありませんが、これまで蓄積してきたノウハウなどを少しでもおすそ分けしたいんです。そして、販売員の地位向上につなげたいんです。それが私が当社でお客様価値を最大化させられる一番の方法だと思っていますし、ここで接客販売を極めたいと思っています。

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